離婚届が別物だったぞ

突き付けられた紙切れ、離婚届か、これで終わりだな?本当に?念を押す。彼女は笑って「当たり前でしょ、この国でお別れを意味するコレ書けば終了」

あぁ涙止まらず、嬉しい。漸く陰険で残忍な魔女から解放される。「それほどハッピー?じゃ止める?何か癪」イヤ、そう言わず大天使様。

ハッピー等ではなく、感極まっただけで。「まっ何でも良いけど、早よせー」カタコトで急かす、うぜぇ。

「見返りは?」と尋ねる。「嫌がらせ大好き、虐めっ子のお前が、離婚届を俺にくれるとか有りえません。望みを言え!」キャハハ、と彼女は笑う。

「全部アナタの為、企みありません」嘘だ。「疑うなら止めます?」不安あるも、渋々離婚届に署名終え、判押す。奴がそれを確認、笑む。「良く出来ました!偉いねキミは」からかう様に笑い、俺の頭を撫でる。

「でも残念、これほら」ん?「離婚届じゃ無い?」永久に誓う契約書。「幻惑し、人を欺くのが仕事。あんたにゃ悪いけど、あと2・3百年は仕えて貰う」酷でーぞ。